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名作漫画「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のラストシーンについて考察

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dainodaibouken-bunko 漫画
この記事は「ダイの大冒険」のラストシーンについてのネタバレを含みます。
ゲーム・ドラゴンクエスト1と3についてもネタバレを含みます。

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「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のラストシーン

ダイの大冒険のラストシーンは、勇者ダイが大魔王バーンとの戦いに終止符を打ち勝利しますが、地上に落下し仲間と再会した後、キルバーンの黒の結晶(コア)の爆発から地上を守るため、ポップとともに黒の結晶を空へと持ち去ります。

途中でダイはポップを振り落とし(蹴落とし)て一人犠牲となり爆発から地上を救います。

その後、捜索もむなしく、ダイは見つかりませんでしたが、ダイの剣の宝玉がいまだ光を放ち、そのことがダイが生きていることを示しているのでした。

では、「なぜダイは姿を現さないのか」、あるいは、「なぜこのようなラストになったのか」を考察していきたいと思います。

ダイの大冒険の続編のための布石か

連載当時、このラストシーンを見たときに初めに抱いた感想がこれでした。

終わってしまうことが寂しくて、少し偏った見方だったかもしれません。

ロン・ベルクがダイの所在について『天界や魔界の可能性もあるし…な……』と言っていて、天界編・魔界編もあればなあと期待していた若かりし自分が懐かしい。

実際に、そういった構想(魔界編)もあったようです。

その後、ダイの大冒険の原作者・三条陸氏と漫画家・稲田浩司氏は「冒険王ビィト」の連載をスタートさせるのでした。

地上に自分は残らないほうがいいと思ったか

続編の可能性もほぼなくなり、年月を経てやや冷静になって何度か読み返すと、老バーンとの戦いの中で、バーンから『……余の部下にならんか……?』とダイに持ちかけられるシーンが目に留まりました。

バーンは『純粋な人間でない者に頂点に立って欲しいとは思わない…!それが人間どもよ…!』と続けます。ダイはこれを拒否し、そして『地上の人々すべてがそれを望むのなら…』『…おまえを倒して…!この地上を去る…!!』と悲壮の決意を語ります。

もちろん、これはバーンの心理攻撃であるということもダイは分かっていると思いますが、ダイは「圧倒的な強さを誇る竜の騎士が人間から疎まれる存在」であることもすでに分かっていました(竜の騎士を神様として崇めるのは良いが、傍には居てほしくない)。

そして、『最後まで人間界の勇者として、地上の平和を守りたかった』ダイですが、そのことよりも真バーンを打ち倒すために竜魔人と化すことを決意します。人間から超人へと一線を越えてしまうわけです。

この流れから、ダイは竜の騎士(特に姿形も変わるであろう竜魔人)は地上に残らないほうがいいという考えを強くしていったのではないかと思い・至りました。

ちなみに、この「部下にならんか」はドラゴンクエスト1のラスボス竜王の有名なセリフで「自分の部下になれば世界の半分をやろう」からですね。

ダイの大冒険の最初のデルムリン島でハドラーがアバンに「オレの部下になれ!そうすれば世界の半分を与えてやるぞ…!!」というセリフとの対比にもなっていておもしろいです。

竜の騎士の使命に目覚めたか

竜魔人になったダイは、同じくすべてをかなぐり捨てて鬼眼王へと変化したバーンとの最終決戦に挑みます。

竜魔人と化したダイは父バラン(の幻影?)から竜の騎士の正統たる武器「真魔剛竜剣」を受け継ぎます。

竜魔人へと化す決意してから竜魔人になる間に、ダイは竜の騎士の使命もはっきりと自覚したのではないかと推察します。

だからこそ、竜の騎士の正統たる武器「真魔剛竜剣」を受け継ぐときがこのとき来たのではないか。

竜の騎士の使命は竜・魔族・人間いずれかの種族が時として野心を抱き世界を我が物にせんとしたら…それを滅ぼし天罰を与える(バラン)』『竜の騎士とは人と魔族と竜の神が世界のバランスを崩す者を倒すため争いを無くすために生み出した種族(マザードラゴン)』というもの。

この使命に目覚めた結果、先に述べたラストシーンへと繋がり、そしてその後も姿を現さずにその使命を全うしているのではないかと考えられます。

ただ、バランが『……ダイよ これからはおまえが竜の騎士の歴史を作っていくのだ』『愛する女性と子を作り育てて……』と言っていて、そういった新たな使命もあるので、きっと地上に戻ってくるのだと思います。

太陽になってみんなを天空から照らしたか

鬼眼王バーンとの最終決戦、バランに後押しされ、悲壮の決意を胸に『さよなら…!みんな…!!』『…この一撃でおれは太陽になる……!』『太陽になってみんなを天空(そら)から照らすよ…!!!』と最後の一撃を繰り出します。

真魔剛竜剣は折れてしまい、ダイはバーンに捕らわれますが、ポップの言葉『閃光のように』を思い出し、自らの意思でバーンの心臓部に刺さり続けていたダイの剣で終止符を打ちます。

ダイは物心ついたときからデルムリン島で育ったため、母の愛を知りませんでした。

決戦前夜にダイはメルルから「夢見の実」をもらいます。夢見の実には『心のきれいな人は、自分の一番見たいと思っていた夢が見られるという言い伝え』があり、ダイは会ったことのない母ソアラの夢を見ます(バランから受け継いだ竜の紋章の記憶によるもの)。

ダイにとって、母ソアラがとても恋しい存在であることがわかります。父バランが語るソアラは太陽のイメージ。その太陽と母ソアラを重ね合わせ、自らも太陽になって…と自らがいなくなることを暗示します。

あえて、踏み込んで言えば自らが犠牲になって(死んでしまって)、天国で一家幸せに過ごしたいという思いなのかなと推察しました(結果的にはダイは生きていたわけですが)。

***

読後に、私達が地上から空を見上げて太陽を見たら思い出すじゃないですか、ダイとバラン・ソアラ、そしてダイの仲間たちを。そうして、いつまでも胸に残る一つの物語であり続けるのかなって。

あの名作ゲームエンディングのオマージュか

魔王を倒した後、勇者がいなくなるというエンディングは、かのドラゴンクエストでもありました。

名作「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」のエンディングです。

『かくして ロトのしょうごうをうけた
えにくすは ここアレフガルドの
えいゆう となる!

だが このあと
ゆうしゃ えにくすの すがたを
みたものは だれもいない』

dainodaibouken-perfectbook

ダイの大冒険の誕生時の最新作はこのドラゴンクエスト3で、ダイの大冒険の物語設定に大きく影響している作品です。(ちなみに連載が開始した後にドラクエ4が発売された。)

ダイの大冒険の単行本でおまけページとして出ていたキャラクター・パラメーターをご存知でしょうか?「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 パーフェクトブック」p141(写真)を引用すると、実は原作者の三条陸先生がドラクエ3で実際に各キャラを登録して、そのパラメーターをもとに作成したとのこと。

(なお、ファミコン時代のドラクエ3なので、文字数の都合で「ヒュンケル」が「ゆんける」、「ポップ」が「ほっふ゜」になっているw)

つまり、この三条先生のドラゴンクエスト3のゆうしゃ「た゛い」も大魔王ゾーマを倒した後、『だが このあと ゆうしゃ た゛いの すがたを みたものは だれもいない』というエンディングを迎えた…ということなのです。

これを本作のダイと重ね合わせたのではないかと推察しました。

ドラクエ3のエンディングは秀逸だと私は思うので、ダイの大冒険の有終の美を飾るにふさわしい終わり方なのではないのかなと、今ではそう思います。(そうだったらいいなという願望も多分に含む!)


余談

長らく休載していた「冒険王ビィト」ですが、新刊が発売されましたね!

稲田浩司先生、本当に良かった…!嬉しい!

今は、スマホゲーム「星のドラゴンクエスト」がダイの大冒険とコラボしていますね。

まさかクロコダインがCMに出るなんてw長生きはするもんです。

あと、いよいよ、「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」が7月29日に発売ですね!

うーーん、PS4持ってない~😭 ドラクエ11+PS4がセットで出たら買うんだけどな~。

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以下、久々に追記!

ドラクエ11+PS4(ロトエディション)は発売されましたね!

高かったけど、思わず買っちゃいましたw

そして何より、2020年秋、祝・ダイの大冒険 新作アニメ化決定!

しかも、ゲーム化もするとのこと!

マジかいな!

生きる理由ができましたわ(´;ω;`)

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